好きなものを手放した後
自分が大切にしてきたもの、こと、想いを手放すときがある。
それは自分で決めた時と、そうせざるを得なかったとき。
心から愛して心から大切にして、それは生きがいだった。
だけど、そんなものを手放すことがある。
どんな人でもつらい。
だって大切にしてきた物の価値はその人にしかわからないから。
他の人にとっては取るに足らないようなことであってもそれを大切に育んできたことで
誰にも奪うことはできないはずなのに、私の手の中からなくなってしまうこと。
仕方ないと悔しいの気持ちの間で手放してしまった自分と
その環境を嘆き、恨み、悲しんでしまうこと。
誰かのせいにして、時代のせいにして、手放してしまったことへの後悔と
二度と大切にすることができない絶望が同時に押し寄せてくる。
好きなものを手放した後、あなたは一度真っ白になる。
何もなくなって、生きがいもやりがいも見失って自分の未来が思い浮かべない。
ほかのだれかが自分のやりたいことをやっていると羨ましくて
だけどもう戻れない時間とともに歩んで後悔しながら時間が進む。
真っ白になって真っ黒になって何もない自分を見つめたときに
また新しいやりたいことを見つけたり、違う世界を感じることができる。
そうして何年か、何十年か経ったときにその手放したものやことが
またポッと再燃することがある。
それはふとしたきっかけやふとした蘇り。
でも忘れてはいない自分が大切にしてきた好きなもの。
それはずっと種火。